2016年公開の劇場版第20作目となる「純黒の悪夢(ナイトメア)」。
タイトルのとおり、黒ずくめの組織に深く関わるストーリーで、バーボンこと安室透が映画初登場しています。
B'zの「世界はあなたの色になる」という主題歌も良かったですが、 ゲスト声優の天海祐希さんの演技がとても上手かった作品です。
「純黒の悪夢(ナイトメア)」は、冒頭のカーチェイスや後半の観覧車のシーンなどアクションシーンの迫力が満点。
加えて、コナンらしくない終わり方をする映画なのでとても印象に残ります。
このページでは、「純黒の悪夢(ナイトメア)」の内容・感想をネタバレありでまとめました。
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『純黒の悪夢(ナイトメア)』のあらすじ・内容
謎の女と深夜のカーチェイス
警察庁に忍び込み、車で逃走中の女はつぶやきながら携帯メールを送信。
その後を追うように、安室と赤井の車も猛スピードで高速道路を駆け抜ける。
いきなり始まる冒頭のカーチェイスが、今作の見どころのひとつ。 大迫力シーンで、見ている人をワクワクさせるコナン映画は最高ですね。目が離せません。
必死の追跡もむなしく、謎の女には逃げられてしまいます。
記憶喪失?のお姉さんと東都水族館

カーチェイスのせいで大事故が起きた高速道路は、翌日のニュースに取り上げられるほどの騒ぎに(笑)
東都水族館に遊びにきたコナン達と阿笠博士は、ベンチに座っていたお姉さんと会う。
ベンチに座っていたオッドアイの(左右で目の色が違う)お姉さんと、カーチェイスを繰り広げた女は同一人物。
でも、記憶を失っていた。
記憶を取り戻す手伝いをすることにした少年探偵団。 元太・光彦・歩美の3人は、お姉さんとダーツをして景品のマスコットをもらったりと、東都水族館で遊びながら記憶を取り戻そうとする。
そんななか、高所から落ちた元太を咄嗟に助ける、女の並外れた身体能力を目の当たりにしたコナンと灰原。 灰原の黒ずくめセンサーが発動。
灰原は、女が組織のラムではないかとコナンに話す。
話に夢中になっていたコナンと灰原は、女と少年探偵団の3人がいなくなっていたことに気づいた。
子どもたちがいなくなったことにも気づかず、無邪気に鳩と戯れる博士が可愛い(笑)
少年探偵団の3人と一緒に観覧車に乗った女は、「ノック」「キール」「バーボン」などとつぶやきながら頭を抱えて苦しみだした。
ノックリスト
女が警察庁から盗み出したのは、ノックリストの可能性が高いという事をFBIから聞かされたコナン。
一方、バーボンとキールはスパイだと疑われ、ジンたちに拘束される。
情報元は、ラムの腹心で情報収集のスペシャリスト『キュラソー』 で、コナン達と行動を共にしていた謎の女の正体だった。
ジンに銃を向けられていた絶体絶命の状況からバーボンとキールを救ったのは、コナンとFBIの赤井秀一。
さらにコナンの機転により、2人のスパイ容疑もはれた。
キュラソーと5つの色
ジンたちは警察のもとに保護されていたキュラソーの奪還にとりかかる。
キュラソーを追って東都水族館へ向かった安室と赤井は観覧車の上で肉弾戦を繰り広げる。
そんな2人に、観覧車に爆弾が仕掛けられていることをコナンが伝え、戦いは中断。
爆弾解除に詳しい安室は、爆弾処理に取り掛かる。
爆弾処理は警察学校時代の友達(松田陣平)に教わったと言う。
(安室こと降谷零が松田の事を思い浮かべるシーンは、金曜ロードショーではカットされていることが多いので、ぜひフルで見ていただきたいです!)
一方、観覧車に乗っていたキュラソーは、スポットライトを見て記憶を取り戻す。
実はキュラソーの脳こそが記憶媒体。自身が持っていた、カラーフィルムと同じ5色の色合い・透明度を見たときに記憶が戻るようになっていた。
キュラソーと少年探偵団の友情

観覧車のゴンドラごとキュラソーを奪還しようとしていたジン達だが、キュラソーが裏切ったと思い、始末しようとする。
逃げたキュラソーは、途中で灰原と会う。
元太・歩美・光彦が、貸切のはずの観覧車に乗ってしまったことを聞いたキュラソーは、自らおとりになって攻撃を一か所に集める。
ジン達の攻撃はエスカレートし、観覧車ごと全てを始末しようとしていた。
しかし、そこで安室・コナン・赤井の連携プレーが炸裂。
赤井が的確に狙撃し、とどめをさした事によって、ジン達は撤退。
ジンたちの最後の猛攻撃のせいか、観覧車が転がりだしてしまう。
観覧車を止めるために動き出すコナンと安室、そして赤井。
しかし、3人の働きもむなしく止まる気配を見せない観覧車。
あきらめかけた瞬間、クレーン車を運転し観覧車を止めようとするキュラソーが登場。
キュラソーのおかげで観覧車は止まったが、キュラソーはが乗っていたクレーン車は観覧車に押し潰されてしまった。
観覧車が止まったあと、搬送されるキュラソーの遺体から落ちたのは、元太・光彦・歩美たちとの思い出が詰まったイルカのマスコットだった。
とても悲しい結末で、事件は幕を閉じます。
エピローグ
お姉さんがいなくなったと悲しむ、元太・歩美・光彦は、キュラソーが亡くなってしまったことを知らない。
ただ、命懸けでみんなを守ろうとするほど彼女を変えたのは、間違いなく少年探偵団の3人だった。
2017年のコナン映画予告
次回予告は、月夜のなか紅葉が舞い「しのぶれど…ちゅーわけか」という平次のひとこと。
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『純黒の悪夢(ナイトメア)』ネタバレ感想

ひとことで言うと、純黒の悪夢(ナイトメア)はコナンらしくない映画。
いつものラブコメや推理要素はほとんどなく、冒頭のカーチェイス、安室と赤井の肉弾戦、さらにラストと、大迫力のアクションシーンが見どころです。
ヒロインである蘭は、登場してはいたものの、新一との絡みはゼロ。 いつもの「らーーーーーん!」という叫びは聞けないまま終わります(笑)
新キャラ・キュラソーの他に、組織のNo.2 ラムなど、黒の組織がストーリーにがっつり絡んでくる映画は久々。
さらに絶大な人気を誇る安室と赤井が登場し、それだけでファンの期待値が高かった作品だと思う。
最初は冷酷なキュラソーが、少年探偵団とふれあう事で徐々に変わっていくという、とてもいい話なんだけどまさかのバッドエンド。
ハッピーエンドが多いコナンからは想像もできないほど切ない結末で、見た後になんとも言えない気持ちになってしまう。
考えさせられる映画であると共に、コナン史上No.1のアクション映画なのは間違いない。