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2001年公開、劇場版第5弾となる『名探偵コナン 天国へのカウントダウン』では、黒ずくめの組織が映画初登場となります。
2016年に開催された、名探偵コナン公式の人気投票では第4位に輝きました。
昔からのファンなら知っていると思いますが、鑑識のトメさんもさりげなく登場しています。
最近はアニメでもあまり姿を見かけなくなってしまったトメさん、なつかしいですね。
劇場版1作目~4作目までは、わりと新一と蘭のラブコメが多かったりもしたのですが、今作ではラブコメよりも少年探偵団の活躍に重きをおいています。
少年探偵団のチームワークに注目しながら楽しんでいただきたいです。
ということで、このページでは『天国へのカウントダウン』のストーリー、ネタバレありの感想についてまとめています。
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※ネタバレありますので、ご注意ください。
『天国へのカウントダウン』のストーリー
舞台は西多摩市のツインタワービル
今回の舞台は西多摩市に新しく出来た、高さ319mと294mの「ツインタワービル」。
キャンプに行く途中、ツインタワービルを見かけた少年探偵団たちは、帰りに立ち寄ることに。
キャンプを楽しむコナン達。
夜中にトイレに行った元太は、灰原がこっそり誰かと電話しているところを目撃。
灰原「明日、西多摩市のツインタワービルに行くことになりそうよ。もちろん、彼も一緒よ」
時同じくして、黒ずくめの組織のジンも誰かと電話をしていた。
ジン「あの世に最も近い、処刑台にしてやろうじゃねぇか」
ここで、灰原の電話の相手はジンなのではないかという疑惑が生まれる。
翌日、ツインタワーへ向かう車内で「30秒当てゲームをする」少年探偵団。
ルールは単純で、目をつぶって心の中で30秒数えてストップウォッチを止めるゲーム。
みんなが失敗する中、歩美だけが30秒ジャストでストップウォッチを止めることに成功。
しかし、実は成功したのには理由があったのです。
ツインタワービルに到着したコナン達は、入り口で蘭や園子、小五郎に会う。
というのも、ツインタワービルのオーナー・常磐美緒は小五郎の大学時代のゼミの後輩で、来週のオープンを前に招待してくれたそう。
ショールームでは、10年後の顔を予想する機械が登場。
10年後の歩美ちゃんがすごく可愛い。
蘭の10年後の顔は明かされませんでしたが、若い時の妃英理にそっくりで、みんなの反応を見るかぎりかなり美人のようですね。
コナンと灰原も無理矢理、機械に乗せられてしまうがエラーになってしまう。
灰原「10年後は、2人ともこの世にいないって事かもね」
『天国のカウントダウン』の哀ちゃんは、今じゃ考えられないくらい悲壮感がただよっていて切ない。
コナン達が案内された75階のパーティー会場では、オープンパーティの準備の真っ最中。
窓からは、きれいな富士山が一望できるようになっていた。
常磐 :ここは、夜でも富士が見えるんですよ。
蘭 :夜でも?
コナン:(どういう意味だ?夜でも富士が見えるって…)
「黒のポルシェ356Aがビルの前に止まっていた」と従業員が話しているのを聞いたコナンは、ジンの車だと確信し急いで下の階へ向かうが、着いた時にはもう車はなかった。
ちなみに第1作目の『時計じかけの摩天楼』と少し繋がりがあり、今回ツインタワービルを設計したのは森谷帝二の弟子だということが発覚します。
第1の事件が発生
ツインタワー67階スイートルームで西多摩市の市議会議員・大木が刺殺され、警視庁に呼ばれたコナンたち。
大木の手には、2つに割られたおちょこが握られていた。
大木は市議会議員だが、実際には市長より力を持っており、市の条例を強引に改正させてツインタワー建築に協力していた。
コナン「おい灰原、まさか奴らが…」
灰原 「たしかに、彼らのコードネームはお酒よ。でも、こんなストレートなメッセージを残させるようなヘマ、彼らはしないわ」
おちょこ→酒を連想したコナンは、ジンたちの仕業かもと疑うが灰原に否定される。
灰原の怪しい行動の理由
阿笠博士の家。
夜中にこっそり誰かに電話をしている灰原。
当然ですが、この頃のコナンにスマホは登場しません。
コナンが蘭に電話するときは公衆電話だったり、阿笠博士と電話したときはイヤリング型携帯電話使っていたり。
今じゃスマホが当たり前になっちゃってるので、昔のコナン作品を見返すとなんだか新鮮ですね。
TOKIWAの専務兼プログラマー・原の自宅を訪れたコナンたち。
以前、新作ゲームの意見を聞かせて欲しいと言われ、原の自宅にお邪魔する約束をしていた。
しかし、原は拳銃で打たれて死んでいた。
第1の事件と同様に、遺体のそばには真っ二つに割られたおちょこが。
灰原「お姉ちゃん、あたし。明後日、ツインタワービルのオープンパーティに行ってくるわ」
灰原が夜中に電話していた先は、姉・宮野明美のマンションに残された固定電話だった。
留守番電話に残されていたのは、今は亡き姉の声。
もう姉はいないとわかっていながらも、寂しさから電話をかけて姉の声を聞いていた。
間一髪のところでコナンが電話線を抜き、ジンとウォッカの逆探知は失敗。
ジン「だが、どうやら天は俺たちに加勢してくれてるようだ。やっと拝めそうだぜ、シェリー。青く凍りついた、お前の死に顔が」。
ジンたちは、シェリーがツインタワービルのオープンパーティに行くという情報を入手する。
あたしの居場所は…
翌日、帝丹小学校の教室。
灰原:でも、この頃あたしは誰なんだろうって思うの。あたしは誰で、あたしの居場所はどこにあるんだろうって。あたしには、席がないのよ。
歩美:えー!灰原さん、席がないって!
元太:なにいってんだよ灰原!
光彦:灰原さんの席は、ちゃーんとそこにあるじゃないですかぁ!
灰原を囲んで座る少年探偵団。
コナン「なっ!ひとりじゃねぇって言ったろ?」
このシーン好き。ちょっと感動する。
オープンパーティ当日
オープンパーティで常磐社長は、30秒当てゲームをすることに。
歩美が有利と思われたゲームだったが、赤ちゃんの泣き声で旗をあげた小五郎がピタリ賞を取ってしまう。
和やかな雰囲気の中、第3の事件が発生。
如月峰水の描いた富士の絵を真っ二つに割るように、常磐社長が吊るされていた。
近くにはおちょこも。
常磐社長が以前言っていた「夜でも富士が見られる」とは、富士の絵のことだった。
突如、ツインタワービルに仕掛けられていた爆弾が爆発。
地下4階にある電気室・発電機室、40階のコンピューター室が次々爆破される。
一同は展望エレベーターで避難することに。
爆発の計画性から、爆弾を仕掛けたのは黒ずくめの奴らだと推理するコナン。
TOKIWA専務の原が黒ずくめの組織と通じていた可能性があり、情報を消す為にコンピュータ室を爆破したのはわかるが、なぜ電気室を爆破したのかわからない。
しかし、コナンはエレベーターに乗り込んだ直後に、その理由に気付いた。
電気室を爆破したのは、別電源のエレベーターで避難させるため。
ジンたちの狙いは、エレベーターに乗ったシェリー(灰原)の狙撃。
コナンの読み通り、向かいのビルの屋上にはジンがいた。
髪型を変えてシェリーそっくりになった園子を狙撃しようとするジン。
別人だよ、ちゃんと確認しようよ。鋭いくせに、こういう肝心なところでミスっちゃうジン。
コナンの機転のおかげで狙撃は失敗に終わり、ジンは灰原とは別人だったことに気付く。
気付くの遅いよ(笑)
『天国へのカウントダウン』はジンの無能っぷりが際立つ作品です。
狙撃に失敗したジンたちは、ツインタワーのA棟とB棟を結ぶ連絡橋を爆破し、シェリーの逃げ場を封じることに。
45階に取り残された蘭とコナン。
蘭は消火栓のホースを巻き付け、ビルから飛び降りようとする。
蘭 「生きて新一を待ってなくちゃいけないから。…コナンくん、あたし…」
コナン「大丈夫だよ、蘭姉ちゃん(おめぇの気持ちは、いてぇほどわかってるからよ。)」
ホースが切れそうになる瞬間、階下の窓ガラスを割って飛び込み、無事避難するコナンと蘭。
蘭のおかげで助かったコナンだが、事件の犯人や少年探偵団がいないことに気付き、すぐにビルに戻る。
白鳥「今、コナンくんが60階の連絡橋を飛び越えました!」
目暮「なにぃ!」
スケボーでB棟からA棟に飛びうつったコナン。
さっき蘭が助けた意味(笑)
しかも現実にやったら「なにぃ!」どころじゃ済まない。
犯人は如月峰水
A塔75階のパーティ会場で、コナン恒例の推理ショーが始まる。
一連の事件の犯人は、日本画家・如月峰水。
原を殺害したのは別の人物だが、アリバイ工作に利用するために、おちょこを置いて同一犯に見せかけた。
犯行動機は、ツインタワービル。
如月は富士山の絵を描くために、西多摩市の外れの小高い丘に家を建てた。
しかしツインタワーが建ったせいで、如月の家から見える富士山は真っ二つに割られたようになってしまった。
犯行現場に残されていたおちょこは、富士山をツインタワービルで割られた如月からの怒りのメッセージ。
少年探偵団で如月の家を訪れたときに、大きな窓があったのにカーテンが閉まっていたのがきっかけで、如月の動機に気付いた。
原を殺害したのは、ジン。
原が握っていたのは銀のナイフ→銀はローマ字で「GIN」→「GIN」を酒のラベルにつけると「ジン」と読める。
組織は原を始末するだけでなく、会社のコンピュータごと爆破し証拠を隠滅した。
ツインタワービルからの脱出
灰原は、パーティ会場に仕掛けられていた爆弾を発見する。
ジンたちは何としてもツインタワービルでシェリーを始末するつもりだった。
コナンはパーティ会場にあった、車(30秒当てゲームの景品の予定だった)で脱出をしようと考える。
隣のビルの屋上にはプールがあったので、車を利用して飛び移ろうとしていた。
いきなり始まる灰原の物理的計算により、そのまま走ったのでは加速が足りないということが発覚。
コナン「どーせ待ってても死んじまうんだ、やろーぜ」
コナンは、爆弾の爆風を利用しようと提案。
成功の鍵はタイミング。
車の加速と爆発のタイミングを合わせる必要があった。
そこで「30秒当てゲーム」でぴったり30秒を当てた歩美が登場。
歩美「コナンくんがそばに居てくれたら、私、出来ると思う!」
このシーンの歩美ちゃん、可愛かった!
元太「母ちゃんが言ってたんだよ!米粒ひとつでも残したらバチが当たるってな!」
爆発と共に自分も消えてしまおうとする灰原を、強引に車にのせる元太。
途中、車から落ちそうになった灰原を光彦がキャッチ。
障害物にぶつかりそうになった直前で、コナンが障害物を破壊。
プールに着地し、一件落着。
光彦 「ところでコナンくん、どこで運転の仕方を?」
コナン「ハワイで親父に…あっ!」
コナンの運転技術は、やはりハワイで優作に教わったもの(笑)
最後に、「どうして歩美が30秒ぴったり当てられたのか」という理由が判明します。
歩美「ほんとはね、コナンくんのおかげなんだ。コナンくんがそばにいるとドキドキして、心臓の鼓動で時間がわかるんだよ。」
だからパーティの時は失敗しちゃったんだね、コナンが近くにいなかったから。
…可愛すぎる( *´v`)
『天国へのカウントダウン』ネタバレ感想
小さい頃に映画館で見て、DVDでも何度も見たほど大好きな作品です。
黒ずくめのジンやウォッカの初登場、灰原の切ない行動、30秒あてゲームの伏線、10年後の姿を映し出す機械、すべての要素が好きなのですが…やっぱりラストの脱出劇が好きですね。
『から紅の恋歌』の平次と和葉の脱出シーンで同じような使われ方をしていましたが、爆風を利用する演出を『天国へのカウントダウン』で見たときはワクワクしました。
少年探偵団みんなが一致団結して灰原を助けたっていうのもポイント。
歩美ちゃんのおかげで脱出が成功したようなものだし、元太は有無を言わさず灰原を連れ去り、光彦は体を張って灰原を助けたし、最後はコナンが障害物を破壊。
このテンポの良い流れも最高です。
主題歌となっている倉木麻衣さんの「always」も好きですが、印象に残ったのは犯人発覚シーンと自供シーンの時に流れていた音楽。
犯人が日本画家・如月峰水で、和をイメージさせるような音が雰囲気に合っていました。
誰もが気になっているのは10年後の蘭の姿ですね。
みんなの様子から、かなりの美人のようですが最後まで姿は明かされませんでした。
ファンの間でいろいろ考察してほしくて、あえて謎のままにしたのかもしれませんね。
名探偵コナンが完結するときに出てくるかなぁ…10年後の蘭と新一の姿。
(アニメでは、もう10年後の蘭の姿が出ちゃってますけど。)