
「ミステリと言う勿れ」に登場する重要人物のひとりに「ライカ」という女性がいます。
ライカは、自分のことをあまり話さず謎が多い美女です。
そして度々、ライカの口から「千夜子」という人物の名前が出てきます。
ライカはたびたび意味深な発言をするため、「ライカって何者なの?」「ライカが言っていた千夜子って誰?」と思っている方も多いはず。
このページでは、
- ライカとはどんな人物か?
- 初登場回は何巻何話か?
- ライカと千夜子の関係性
- ライカの正体
- ライカは最後どうなるのか?
をまとめました。
「ミステリと言う勿れ」コミックス8巻までのネタバレを含みますので、未読の方はご注意ください。
「ミステリと言う勿れ」に登場するライカとはどんな人?人物像まとめ
「ミステリと言う勿れ」に登場するライカという女性は、謎が多い人物です。
ライカの性別は女性で、サラサラストレートのロングヘア―を持つ美女。
とあるきっかけで、主人公・久能整と交流するようになります。
まずライカという人物が作中に登場するようになった経緯を簡単に説明します。
主人公・久能整がケガで入院した際、隣のベッドにいた元刑事さんから受け継いだ「自省録」という本をきっかけに、整とライカの交流が始まりました。
ライカは「自省録」という本を暗記しているために、整とは、この「自省録」という本を使った暗号(数字の暗号)で会話をする場面が多いです。
ライカはよくしゃべるキャラクターですが、彼女は自分自身について話すことはあまり断定的なものはなく、謎が深まるキャラクターでした。
ライカについて、初期の段階でわかっていたことは、
- 頭の病気で入院している
- 千夜子という妹がいる
- 無断で病室を出ているために外に居られる時間は限られている
- 整との待ち合わせは、午前か午後の3時に病院の決まった場所で
- 桜が咲くころには存在していないとライカ自身が漏らしていた
- 整とよく事件に巻き込まれてしまう
ということのみ。
物語が進むにつれて、彼女の素性が少しずつ明らかになっていきます。
【ミステリと言う勿れ】ライカの初登場回はコミックス4巻episode7
ライカが初登場したのは、コミックス4巻のepisode7「暖かいのか温かいのか」。
ドラマだと第5話のラストに登場しました。
ケガをして入院していた整が退院を目前に控えた日(退院前日)の行動がライカと出会うきっかけになります。
病院内を歩いていると院内の掲示板に貼られているポスターに誤字が多いことが気になった整。
ポスターの誤字を繋ぎ合わせると、「温室 3時 招待」というメッセージになることに気づきました。
「もしかして、ガロからのメッセージか?」と思った整は指定の時間に温室へと向かいます。
温室の床には数字がたくさん描かれていました。
床に描かれた数字が何を意味するのかわからない整。
念のため数字を写真に撮り、病室に戻って「自省録」を読み始めるのですが、温室にあった数字を自省録のページ数、段落数、文字数に当てはめるとメッセージが浮かび上がることに気づきます。
浮かび上がったメッセージは「夜三時に戻ってくるがよい」。
真夜中の三時に温室へ戻ると、また違う数字が床に書かれて……という感じで、宝さがしのように、自省録と数字を使った謎解きをさせられる整。
結局、整は温室に書かれた数字を解き明かし、とある事件を解決しました。
事件解決後、整の前に現れたのが「ライカ」という女性。
このエピソードのラスト4ページにのみ登場したライカは、数字を使って「明日また、昼三時にこの場所に来て欲しい」と言い残して去っていくのです。
次の日に整が温室に行くと、桜の木に暗号がひっかけられていました。
暗号を追っていくと、「炎の天使」の放火事件に巻き込まれてしまう整。
ライカが登場するまで、我路や汐路が整を事件へと結びつけるキャラクターとなっていました。
しかし、ライカが登場して以降は、ライカが整を事件へと結びつけるキャラクターとなっています。
その後も初詣後の焼肉屋で事件に巻き込まれたり、美術館で事件に巻き込まれたりしています。
【ミステリと言う勿れ】ライカと千夜子(ちやこ)の関係性は?

結論から言うと、ライカと千夜子は同一人物です。
解離性同一性障害、以前は多重人格障害とも呼ばれていました。
当初、千夜子という妹がいると話していたライカ。
8巻で、整は偶然病院で「千夜子」と呼ばれて車いすに乗る女性に出会います。
千夜子の見た目はライカそのもの。
では、今までライカと名乗り整と会っていた女性は誰だったのか?
実は、「ライカ=千夜子」だったのです。
整は混乱した状態で、千夜子と呼ばれる女性にライカという姉と知り合いであることを話します。
しかし、千夜子の車いすを押す女性から「この子に姉はいません」と言われ、疑問は残るばかり。
ライカという名前はカメラの「ライカ」からきています。
耐え切れない悲しみや苦しみから逃れるため、「感情をなくしてただ物を見るためだけのカメラになる」という背景から生まれた名前でした。
なぜライカという人格が生まれたのかというと、千夜子は幼いときに父親から虐待を受けていたから。
幼い千夜子は父親からの虐待に耐えてきましたが、ある時限界を迎え、防衛本能を働かせます。
解離性同一性障害という症状で、自分の限界を超える精神的苦痛や感情を、別のもの(対外離脱や記憶喪失など)として自分の心を守ろうとしました。
そして千夜子が自分の代わりとして生み出した人格がライカだったのです。
千夜子とライカの見た目がそっくりなのは、解離性同一性障害ではあるものの体は同じだから当たり前のこと。
最初はライカだけが千夜子の中で生まれた人格でしたが、千夜子はすぐに死にたがりそのたびに千夜子を守るために新しい人格が生まれ続けたようです。
しかし千夜子の両親が死んだことで、千夜子は保護され入院。
治療によって徐々に千夜子は回復していき、彼女が作り出した人格も消えていきました。
最後に残ったのが、ライカというわけなのです。
【ミステリと言う勿れ】ライカの正体は?
ライカの正体は千夜子そのものです。
苦痛から逃げるために、千夜子が自身の中に生み出したのが「ライカ」という人格。
ライカは、千夜子を守る存在だから自分は姉だと話しています。
その証拠にライカは千夜子を守るため、炎の天使に放火を頼んだ過去があるのです。
ライカは千夜子を認識していますが、千夜子はライカという存在に気が付いていません。
整にも、そう話をしたライカ。
ライカは最後どうなる?
ライカの最後は、原作でもまだ描かれておりません。
コミックス10巻時点ではライカという人格は存在したままです。
なので、ここからは個人の考察になります。
ライカは「桜が咲くころには私はいないけれど」と自分の存在が時限つきであることに気が付いています。
おそらくライカ自身が言うように最後はライカという人格が消えてしまうのでしょう。
整との交流を楽しそうにしているライカですが、自分という存在がそのうち消えることについて抗う素振りも見せていません。
千夜子の幸せを第一に考え、千夜子を守るのがライカの役目だからです。
千夜子が生み出した人格なのだから仕方ないといえば仕方ないのですが、千夜子の過去といい、ライカの存在といい、彼女の周りには悲しいエピソードがちりばめられています。
【おわりに】「ミステリと言う勿れ」ライカの正体は何者?千夜子との関係性・最後はどうなるのか解説
初登場からしばらく謎が多い美女であったライカですが、「ミステリと言う勿れ」コミックス8巻ではついにその正体や彼女に隠された過去が暴かれます。
彼女は自分の未来についても受け入れている節はあるのですが、これからも「ライカ」という存在が消えないで欲しいと願ってしまうほど魅力的なキャラクターです。