「ミステリと言う勿れ」では主人公である久能整(くのうととのう)が様々な事件に巻き込まれます。
自分から口を出してゆくことで、難解かと思われた事件や、人の心の中にある葛藤を独特の言い回しで解決していくのです。
「ミステリと言う勿れ」京都の絵手紙編は、整が広島行きの新幹線の中でたまたま隣の席に座った京都へ向かう女性、紘子が読んでいた手紙の中にある絵手紙(暗号文)をみつけてしまうことから始まるのでした。
「ミステリと言う勿れ」コミックス2巻のネタバレを含みますので、未読の方はご注意ください。
京都から届いた絵手紙の暗号(広島行きの新幹線)の話が掲載されているのはコミックス何巻?
京都から届いた絵手紙の暗号(広島行きの新幹線)の話が掲載されているのは、コミックス2巻です。
【ミステリと言う勿れ】広島行きの新幹線車内で起きた絵手紙の話をネタバレ解説
それではさっそく、京都から届いた絵手紙の暗号についてネタバレしていきますね。
一見普通の絵手紙に見えるが、実は手紙に暗号が隠されていた
主人公・久能整は、新幹線で隣に座っていた女性(紘子)の手紙を見てしまいます。
手紙の差出人は紘子の実の父親。
内容はどれも紘子の近況についての返信ですが、毎回手書きのイラストが添えられています。
最初に整が解読した暗号は
『きようとにはくるな』→『京都には来るな』
と読める不穏なものでした。
驚いた紘子は「実は他の手紙にもイラストが入っている」と言い、父親からの手紙の束を取り出します。
紘子宛に届いた、絵手紙の暗号文の解読方法とは?
絵手紙に隠されていた暗号の解読方法は、イラストの頭の文字だけ抜き出して並べ替えるという方法です。
例えば、以下のとおり。
- レモン → レ
- サンタ → サ
- ルービックキューブ → ル
- マーメイド → マ
- ナナホシテントウ虫 → ナ
- 竹 → タ
手紙の内容は、「紘子から手紙が貰えるなんてこんなに嬉しいことはない」と言った内容ですが、イラストからは
『たまされるな』
→タに濁点をつけて『だまされるな』
という文章に読めるのです。
今まで紘子宛に届いた絵手紙の暗号を解読すると、以下のようなメッセージが浮かび上がってきます。
『うそだ』。
『もどるな』。
『あぶない』。
『きけん』。
いずれも手紙の内容を否定するかのような、警告とも受け取れる暗号ばかりです。
【ミステリと言う勿れ】紘子の家庭の事情とは?
整は紘子に「この手紙は誰から誰に宛てたものなのか」と問います。
紘子は、「紘子とは自分のことで、手紙の相手は父親だ」と明かしました。
両親が小さな頃に亡くなったため、実の母親の友人だった(現在の)母が引き取って女でひとつで育てたと聞かされていた紘子。
ところが紘子は、母のクローゼットの中で隠されるように収納された「父親からの古い手紙の束」を見つけてしまうのです。
初期の頃の手紙の内容はどれも、
「娘を返してほしい」
「何か誤解があるようだ」
と、育ての母が紘子を無理矢理奪ったことに対する直訴状のような内容でした。
「育ての母は自分に嘘をついていた」
そう思い込んだ紘子は、自ら父親に向けて手紙を書きます。
父親は生きており、母親も現在入院中ではあるものの存命していることを知った紘子は、「もうすぐ自分の結婚式があるのでバージンロードを一緒に歩いてくれないか」と父親に手紙を出したのです。
今までに届いた絵手紙に隠されていた暗号の意味は?暗号を描いていたのは紘子(ヒロコ)の実の母
手紙に絵を描いて送ってきていたのは紘子の実の母親です。事情を知った整は、過去の手紙の暗号文も紘子とともに解読します。
- 「娘を返してくれ」と言った内容の手紙には、イラストで『しんじるな』
- 「妻と娘と3人でくらしたい」と言った内容の手紙には、イラストで『あばれてる』、『ぼうりょく』
という暗号が隠されていました。
以下のことから整は、紘子宛ての手紙にイラストを描いているのは実の母親ではないかと推理したのです。
- 手紙は古いものも新しいものも全て紘子の父親が書いているが、イラストは父親が書いたものではない
- イラストを描いた人物は、父親から手紙を出すように言いつけられる位置(ただし、文章で記すことは許されない人物)
→暴力と支配を受けている実の母親しかいない
紘子の実の母は、親友であるサキ(紘子の育ての母)に向けて絵手紙の暗号を送っていた
実の母親が暗号文を描いている人物だと判明したわけですが、その暗号文は育ての母に向けて送られたものでした。
紘子が手紙の束をみつけたのは偶然で、元々は育ての母宛に届いていた手紙だったのです。
『ひろこたのむ』。
『ひろこまもって』。
『ありがとう、サキ』。
サキというのは紘子の育ての母の名前です。
しかし暗号文の中にはひとつ、解読が難しいものもありました。
- 火 → ヒ
- ローソク → ロ
- 珈琲 → コ
- 食パン → シ
- 足 → ア
- テント → テ
- 鳥の絵を鷲だと仮定すると → ワ
- 風船 → フ?セ?
上記をつなげると『ひろこ幸せで』と読めない事もないのですが、それだと風船のイラストだけが、これまでの解読方法と異なり「フ」ではなく「セ」と読まなくてはなりません。
【ミステリと言う勿れ】久能整が指摘した絵手紙(暗号)のもうひとつの意味とは?
実は新幹線には紘子の育ての親であるサキが同乗していました。次第に近くの席に移ってきているサキの存在に整が気づいたのです。
母・サキから真実を聞くことのできた紘子でしたが、現実は推理していたものよりも過酷なものでした。
父親はもう亡くなっており、父親の死後に心を病んでしまった母親が、直近の手紙も絵手紙も書いていたのです。
京都に到着し、新幹線を降りようとするサキに整は問いました。
紘子が『ひろこ幸せで』と読んだ手紙はやはりおかしいと。
- 風船 → フ
- 鳥を鷲ではなく鷹 → タ
- 火は「ヒ」ではなく焚き火 → タ
- 足は「ア」ではなく両足 → リ
- ローソク → ロ
- 珈琲 → コ
- 食パン → シ
- テント → テ
というように読むと、『ふたりでころした』になると言うのです。
絵手紙は読みたいように読めるものだとサキは答えます。
結局のところ、どちらの読み方が真実なのかは明記されていません。
【ミステリと言う勿れ】京都から届いた絵手紙の暗号をネタバレ解説!:まとめ
京都から届いた絵手紙の暗号編は、ミステリと言う勿れでは比較的短いエピソードですが、それでもその絵手紙にこめられた真実は、物語の短さをものともしない重厚なものです。
紘子の実母と育ての母の間で交わされた秘密の暗号文をすらっと読んでみせた整は、ここからその能力を買われ、次なる物語に巻き込まれてゆくのでした。