面白い漫画をたくさん描いてきた皆川亮二先生の連載が始まったということで、読んでみました『海王ダンテ』
コミックス化したものを読みましたが、基本的に話の内容は1巻完結というスタイルなので「あれ?前の巻の内容どんなのだっけ?」って忘れることがなく、サクッと読める手軽さがいいですね。
おもしろかったポイントや感想を少しだけまとめてみました。
『海王ダンテ』の基本情報
月刊少年サンデー 連載中
コミック:既刊3巻(2017.12.1現在)
作者 :漫画…皆川亮二、原作…泉福朗
漫画は『スプリガン』や『ARMS』、『PEACE MAKER』などで有名な皆川亮二先生。
原作者は泉福朗という方で、「ポセイドンの財宝」という作品でも原作を書いているみたいです。
『海王ダンテ』あらすじ
その少年は―――世界の理を知っている。
時は18世紀。
西欧列国が海の向こうへ大いなるロマンを求めていた時代。
そんな世界に生きる少年ダンテに秘められた、未知なる力!迫り来る運命の荒波に挑む、少年の奇跡の航海が今、始まる!
壮大なる海洋スペクタクルロマン活劇(引用:月刊少年サンデーWEB)
ダンテという少年が、あるものを探しに北極点を目指すところから物語は始まります。
道中、様々なトラブルに遭遇しますが試行錯誤しながら解決していくストーリー。1巻完結になっているので、次の巻からは違う場所に旅立ったり、違うミッションをこなしていたりします。
物語の舞台が海ということで、スケールの大きなお話。ダンテの所持しているアイテムや本が、この漫画の重要な鍵となっているようですね。
海王ダンテの魅力
ワクワクする冒険譚
(出典:海王ダンテ 1巻)
冒険物が好きな人なら確実にワクワクするような設定。
1巻では、北極点を目指す物語になっていて、2巻ではまた違う目的で別の地を目指すことになります。
物語が進んでいくなかで、文明の力、召喚術、海賊、歴史、大航海…といった要素が次々と登場します。
1巻でいきなりこれだけの要素が出てきたので、「正直、詰め込み過ぎじゃない!?」って思った程です。
まだ少しずつしか登場してきていませんが、このたくさんの要素が今後どのように交錯していくのか楽しみです。
幼馴染のダンテとナポリオ
まず主人公である少年ダンテ。
(出典:海王ダンテ 1巻)
そして、ダンテの幼馴染でありながら、なぜか敵として登場したナポリオ。
(出典:海王ダンテ 1巻)
この2人の関係には秘密があって、2巻で明らかになります。勘がいい人はだいたいわかってしまうと思いますが…
2人が、この先ずっとライバルのままなのか、それとも協力するような間柄になるのかという事は、今の時点ではまだわかりませんが、ダンテやナポリオが所持しているアイテムから考えると、それを狙うような敵が他にも出てきそうですね。
しかし、史実と絡めながら進んでいくストーリーだとしたら、すごく壮大な物語になりそうです。
3冊の本と魔導器
(出典:海王ダンテ 1巻)
この漫画の重要な鍵となりそうなアイテムのひとつが、3種類の“本”です。
要素(エレメント)・構成(ビルド)・生命(ライフ)という名前の三冊で、それぞれ特徴があります。
-
要素(エレメント)…この世界にある全ての理を知っている。
-
構成(ビルド)…主人のリクエストに応えてどんなものでも設計してしまう。
-
生命(ライフ)…生命を司る。どんな病気でも治せたり、やり方によっては死者を蘇生することも出来る。
ちなみに主人公のダンテが所持しているのは“要素(エレメント)”の本です。
そして、もうひとつ所持しているアイテムが“魔導器”というもの。
(出典:海王ダンテ 1巻)
魔導器とは、「世界を形成している小さな粒を固めて意のままに動かせる」という、とんでもないアイテム。しかし動かすには、使用者の細胞(体の一部)が必要。
簡単に言ってしまうと、魔導器を使うとなんでも出来るけど、それと同等の価値の犠牲を必要とするということ。
この魔導器のルールは等価交換ということで、あの“鋼の錬金術士”を思い出させますね!
設定が秀逸だなと思ったのは、この時代の材料が“構成(ビルド)”の設計技術に追いついていないので、便利なものをいくら設計しても、不完全な物しか作れないという点。
こういう欠点がないと、なんでも有りになってしまって面白みがなくなってしまう気がします。魔導器の等価交換というルールに関してもそう。
それにしても、ダンテは魔導器と要素(エレメント)をおじいちゃんから譲り受けたみたいですが、そもそもこんなすごいアイテムを所持していたおじいちゃんって「何者!?」って思ってしまいます。
個人的にはおじいちゃんの正体が気になってしょうがないですが、これも今後出てくるんでしょうね、きっと。
海王ダンテはこんな人におすすめしたい!
-
壮大な冒険物やファンタジーが好き
-
イギリスやフランスの歴史に興味がある